バックロードホーン 気ままに一言 8017


オーディオの歴史

1:渡辺章:

2023/10/21 (Sat) 12:47:50

https://bbs1.fc2.com//bbs/img/_892800/892702/full/892702_1697860071.jpg オーディオの始まりは皆さんもご存じのエジソンのドラム式蓄音機「フォノグラフ」ですが、音を蓄えると言う意味ではオルゴールを歴史の1ページに入れても良いと思います。
しかし実際の演奏や音声を録音すると言う意味では、エジソンのドラム式蓄音機を始まりとするのが妥当なのかも知れません。
私的には「蓄音機」では無く「録音・再生機」と言う方が正しい様な気がします。
量産に不向きなドラム式から10年後の1887年にベルリナーが開発したディスク式蓄音機(グラフォフォン)が、現在のレコードの原型になったと言われています。
しかしエジソンの時代も含めて音を増幅するアンプも存在せず、大型のオルゴールで培った音を大きく響かせる技術の一つ、ホーン構造を利用した蓄音機が製造されました。
実物で聴く機会は皆無でしょうが60代以前の方は、ビクターの社章にもなったニッパー君は懐かしい存在で有る事でしょう。

時代が変わって真空管が発明されると電気仕掛けのアンプが登場し、音の出口としてスピーカーが出現してきます。
しかし当時の価格は高価で、一般には普及せずに映画館等の劇場での設置が主だった様です。
但し当時の真空管アンプは現在の様な出力は無く、小電力でも大きな音が出せる高能率のスピーカーが必要でした。
しかし高能率のスピーカーは低音域が出せず、そこで登場したのが「バックロードホーン」です。(1933年)

時代が更に進み1960年代半ば頃から出現したオーディオは、レコードプレーヤーとアンプ・チューナーを搭載したセンターユニットと、左右独立したスピーカーの3ピースで構成された「セパレート型ステレオ」です。
俗に「家具調ステレオ」と呼ばれたオーディオセットですが、流石に高価で私の幼少期は憧れの的でもあり、今では一般的なカタログ集めの走りでもあった様な気がします。

TRiO、SANSUI、ONKYO、PIONEER、Victor、OTTO、HITACHI、Technics、YAMAHA、COLUMBIA  思いつく範囲でメーカー名を挙げてみましたが、既にオーディオ撤退や消滅したブランドもありますよね。
このメーカー名に懐かしさを感じた方も少なくは無いのでは・・・。
時代を同じにして安価で小型化を図った機種が、「モジュラーステレオ」と呼ばれ、そして後の「ミニコンポ」に繋がっていきます。

更に時代が進み、アンプのトランジスター化・IC化が進むにつれて出現した高級志向のオーディオが、「コンポーネントステレオ」です。
アンプ・ターンテーブル・チューナー・カセットデッキ・スピーカー等、同一メーカーで統一も良し、拘った末に他メーカーを組み合わせるのもアリとオーディオ狂にとっては最高の時代の到来です。
真空管プリアンプにトランジスターパワーアンプを組み合わせたりと自由度も増し、拘りも様々で好みの音を探すためのオーディオ雑誌も盛んに発刊されていたのもこの時代からでした。

そして現代はCDも含めてデジタル時代が到来し、Hi-Fi(ハイファイ)からHigh Resolution(ハイレゾ)時代へと歴史を繋いで来ましたが、レコードの良さも見直され、アナログに戻る現象も同時に起こっている現在です。

オーディオを語るにおいて忘れてはいけない機材の一つに録音機があります。
「セパレート型ステレオ」時代は、センターユニットの一番下の棚にオプションでオープンデッキが搭載できましたが、流石に高価で普及率は少なかった様です。
その後、1960年代後半にはカセットテープレコーダーが販売され、庶民にも手が届く価格に・・・。
しかし当時のテープレコーダーは内蔵のマイクは無く、玩具の様な小さなマイクロフォンでラジオやテレビの音を録音した物でした。
その後、抵抗入りのイヤホンコードをマイク端子に差し込んで録音が出来る様になりましたが、肝心のラジオやテレビからは音が聞こえなくなり、結局はマイクでの録音に戻ってしまうのが現実でした。

時代が進むとラジオとカセットテープレコーダーが一体化した「ラジカセ」が登場し、「ラジオ講座を録音するから」と買ってもらったラジカセで、FMの音楽番組を録音していたのは私だけだったでしょうか?
CDの出現すると、ラジカセも大きく進化し「CDラジカセ」なる物が現れると、友人とCDの貸し借りが始まり、一晩中ダビングに費やす事も少なく無かった様な記憶があります。
CDラジカセでダビングし、通学中にウォークマンで音楽を聴くと言う日常は、多くの方が経験したのではないでしょうか?
その後、カセットが2つのダブルカセットやMDが搭載された物が登場したりと、カセットテープレコーダーの進化は驚くべき物でした。
そして現在はMP-3レコーダーやサブスクによるネット配信等の時代に・・・。
実はこの私もサブスクによるCDレンタルで、都度FLAC(可逆圧縮音声ファイルフォーマット)に落とし、日々の音楽生活を楽しんでおります。

今後はどの様に変化していくのか??? 全く想像も出来ない未来が訪れるのかも知れません。


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